人生最後のダイエット

糖尿病にバナナはOK?血糖値を上げない食べ方や注意点を解説

「バナナは血糖値が上がりやすいってホント?」
「バナナと血糖値の関係が知りたい」
「糖尿病でもバナナを食べても大丈夫?」

このような悩みを解決する記事を用意しました。
この記事では「バナナと血糖値の関係」について解説します。

記事の前半では「バナナの糖質量やカロリー」「バナナが血糖値を低く抑える理由」についてを紹介。
記事の後半には「血糖値が高い人がバナナを食べるときの注意点」をリストアップしたのでチェックしておいてくださいね!

バナナと血糖値について

バナナに含まれる糖質やカロリー、食物繊維が血糖値にどのような影響を与えるか、解説します。

バナナの糖質とカロリー

皮をむいたバナナ100gあたりに含まれる糖質はおよそ20gです。
果物の中では比較的糖質が多いといえます。
一本を食べたときのカロリーは約90kcalで意外と低カロリーです。
これはご飯半杯、食パン6枚切り半分と同じくらいになります。
カロリーは低いものの、糖質を含むため、バナナを摂取すると血糖値が上昇します。
それでも「バナナが血糖値によい」と言われるのは「食物繊維」を豊富に含んでいるからです。

バナナの食物繊維が血糖値を下げる理由

バナナの食物繊維は消化に時間がかかるため、食べた後に血糖値が上昇するのを抑えてくれます。
また、食物繊維は胃腸で吸収されずに大腸に届き、腸内細菌を分解するはたらきもあります。
正常な人は腸内の善玉菌が多いと言われており、「腸内環境は血糖コントロールに影響を与える」という研究もあります。
血糖コントロールのカギとなる「食物繊維」を多く含んでいるため、食事にバナナをうまく取り入れるとよいでしょう。

血糖値が気になる人がバナナが食べるべき理由3選

血糖値が気になる方にはバナナがオススメです。
バナナが血糖値によい理由には3つあり、以下の通りです。
・栄養が豊富
・食物繊維が豊富
・GI値が低い
それぞれ詳しく解説していきます。

バナナは多くの栄養素を含む

バナナには、カリウム・マグネシウム・ビタミンC・ビタミンB6など、身体になくてはならない栄養素がたくさん含まれています。
例えば、カリウムには体内のナトリウム濃度を調整し血圧をコントロールする役割があります。
マグネシウムは骨や歯を健康に保ち、抗酸化作用があるビタミンCは風邪やインフルエンザから身体を守ってくれます。
ビタミンB6には主要な栄養素を補い、免疫機能を高める役目があります。
また、これらの栄養素はブドウ糖の代謝に関係しており、バランスよく摂取することで血糖コントロールに役立ちます。

バナナは食物繊維を多く含む

食物繊維は消化させるまでに時間がかかるため、バナナに含まれる糖質が吸収されるスピードも遅くなります。
食物繊維には整腸効果もあり、善玉菌を増やして血糖コントロールを改善する効果があります。
バナナを食べて食物繊維をしっかり摂ることで血糖値の上昇を抑える効果が期待できるでしょう。

バナナはGI値が低い

バナナのGI値は51と低く、果物の中でも低い部類です。
GI値は血糖値の上がりやすさを示す指標であり、バナナはカロリーや糖質が高い割に太りにくい果物であると言えます。

血糖値を上げないバナナの食べ方のコツ3選

バナナは栄養価も高く、血糖値が上がりにくい果物の一つと言われています。
ただし、食べ方によっては逆効果になる場合もあるため、以下の注意点に気をつけましょう。
・適量は1日1本まで
・朝食代わりがオススメ
・ヨーグルトと一緒に
それぞれ解説していきます。

食べ過ぎに注意|適量は1日1本

バナナは果糖などの糖分が多く含まれているため、食べ過ぎには注意が必要です。
バナナのカロリーは1本あたり約90kcalなので、何本もバクバク食べるとさすがにカロリーオーバーになってしまいます。
いくら血糖値が上がりにくいとはいえ、「1日1本」までにしておくのがよいでしょう。

朝食後・朝食代わりがベスト

バナナを食べるタイミングは「朝」がオススメです。
朝食は一日のエネルギー源を補給するためのもっとも大切な食事と言われています。
バナナはエネルギーになりやすい糖質が豊富に含まれている上に血糖値が上がりにくいという特徴があります。
朝のご飯やパンの代わり、またはデザートとして食後に摂るのがオススメです。

ヨーグルトやナッツと一緒に食べる

バナナの食べ方を工夫することで、血糖値が上がりにくくなります。
バナナだけではなく、他の食品と一緒に食べることで糖質が分解・吸収されるのを遅らせることができて効果的です。
特にヨーグルトやナッツも血糖値が上がりにくく、栄養価が高いため、バナナと一緒に食べるとよいでしょう。

糖尿病患者がバナナを食べるときの注意点

バナナは血糖値が気になる方にもオススメできる果物です。
ただし、糖尿病患者がバナナを食べる際には血糖コントロールを乱す原因にもなるため、特に以下のポイントに気をつけるようにしましょう。

食べる量やタイミングに注意する

バナナの適量は1日1本と言われていますが、血糖コントロールを行っている方は状況に合わせて食べる量を抑える必要があります。
GI値が低いとはいえ、バナナの糖質の量は果物の中でも割と高いです。
空腹時にたくさん食べると血糖値が変動するため、注意が必要です。
また、甘く熟したバナナは糖分も増えるので、できるだけ青いものを選ぶようにしましょう。

栄養素の摂り過ぎにも注意する

バナナは身体に必要な栄養を豊富に含むものの、糖尿病患者では栄養の摂り過ぎになってしまうことがあります。
バナナはカリウムやマグネシウムなどのミネラル分を多く含むものの、腎臓の機能が低下している場合はこれらをうまく排出することができません。
糖尿病患者にとって命にかかわる状態になることもあるため、医師の指示を受けて量やタイミングを相談しながら食べるようにしましょう。

まとめ

この記事では、バナナと血糖値の関係について紹介しました。
バナナは栄養価が高く、食物繊維が豊富なため、糖質やカロリーの割に血糖値が上がりにくい食べものとして知られています。
バナナの適量は1日1本で、食べるタイミングや食べ方を工夫すれば、血糖コントロールを行っている方も食べられる果物です。
ただ、糖尿病治療を行っている方では血糖コントロールの状況に合わせて食べる量やタイミングを調整することが必要です。
特にカリウムやマグネシウムは身体になくてはならないミネラル分ですが、腎機能が低下している方は摂り過ぎに注意が必要です。

平山医師

医師

Hirayama Takashi

いつでも安心して、専門医に相談できるクリニックで、健康的なダイエットをサポートします。