豆腐は食べ過ぎに注意!糖尿病の予防に良い理由と食べ過ぎによるデメリットを解説
豆腐はさっぱりとした味わいから、カロリーが低く健康的な食品というイメージがあるのではないでしょうか。
それに加えて、たんぱく質や食物繊維が豊富に含まれている栄養価の非常に高い食品です。
血糖値が気になる方にとっては魅力的な食材である一方、豆腐の食べ過ぎによるデメリットも気になります。
この記事では、豆腐の魅力と、その正しい食べ方、さらには豆腐を使った美味しいレシピまで、豆 腐についての全てをお伝えします。
記事の後半には糖尿病の方が豆腐を選ぶ際の注意点にも触れているのでチェックしてくださいね!
豆腐が糖尿病の予防によい2つの理由
豆腐の栄養成分が、健康な生活を維持する上でどのように役立つか、具体的に見ていきましょう。
血糖値のコントロール
豆腐は低糖質・低カロリーな上に、さまざまな栄養が豊富な食品です。 特に、たんぱく質を多く含むため、血糖値の上昇を穏やかにします。
また、豆腐に含まれる食物繊維は、糖の吸収を遅らせ、血糖値の急激な上昇を抑えるのを助けます。
さらにイソフラボンはインスリンのはたらきを助けるため、間接的に血糖値を下げるサポートをする役割があります。
上記のリスクを低下させる可能性があります。
コレステロール低下
豆腐に含まれるソリュブル食物繊維は、体内のコレステロールを吸収し、排出するのを助けます。これにより、LDL(悪玉)コレステロールのレベルを下げることが期待できます。
大豆タンパク質を摂取することで、LDLコレステロールが3~4%低下する報告があります。3~4 %というのは決して大きな数字ではありません。しかし、飽和脂肪酸を多く含む肉の代わりに大 豆タンパク質を摂取すると、コレステロールをさらに減らすことが可能です。
LDLコレステロールが高めと健診で指摘されている方は意識してみるといいかもしれません。
豆腐は低糖質で高たんぱく
豆腐は糖質が低くカロリーも低い上にタンパク質が高く、
・糖質を抑える
・しっかり栄養を摂る
というどちらの面においても優秀な食べ物です。
まずはじめに、豆腐に含まれる栄養成分について解説していきます。
豆腐に含まれる栄養成分
一般的な豆腐100gに含まれる主な栄養成分は以下の通りです。
エネルギー(kcal) | たんぱく質(g) | 脂質(g) | 炭水化物(g) | 食物繊維(g) | カルシウム(mg) | カリウム(mg) | マグネシウム(mg) | |
絹豆腐 | 57 | 5.3 | 3.5 | 2.0 | 0.9 | 75 | 150 | 50 |
木綿豆腐 | 73 | 7.0 | 4.9 | 1.5 | 1.1 | 93 | 110 | 57 |
焼き豆腐 | 82 | 7.8 | 5.7 | 1.0 | 0.5 | 150 | 90 | 37 |
豆腐100gは「卵1個分」くらいの大きさに相当する量になります。 いずれの種類でもタンパク質が豊富で、カロリーが低いことがわかります。 ※食品成分データベース
ヘルシーな豆腐の罠:食べ過ぎがもたらす7つのデメリット
豆腐はカロリーが低く、さまざまな栄養素を含む食材です。 その一方で「健康にいいから」と、ついつい適量を超えてしまう人もいます。
しかし、豆腐の食べ過ぎには、意外なデメリットがあります。 ここでは「豆腐の過剰摂取で起こるデメリットを3つ」を紹介します。
おならが臭くなる
豆腐に含まれる硫黄化合物は、体内で分解されるときにガスを生成します。
これがおならが臭くなる原因です。
適量の摂取であれば問題ありませんが、大量に食べるとガスが多くなるため、においが強くなる でしょう。
下痢をしやすくなる
豆腐は食物繊維を豊富に含んでおり、便通の改善が期待できます。ただし、あまり過剰に摂取するとおなかがゆるく、下痢を起こしやすくなります。 過剰摂取による下痢には注意しましょう。
ホルモンバランスが乱れる
豆腐に含まれるイソフラボンはエストロゲン(女性ホルモン)と似た働きをするため、過剰摂取するとホルモンバランスが乱れるおそれがあります。 たとえば、精子の量が減少したり、女性の生理周期に影響を及ぼすことが考えられます。
以上のように、豆腐は適量を摂取することで多くの健康効果をもたらしますが、食べ過ぎると逆に健康に悪影響を及ぼす可能性があります。健康的な食生活を送るためには、バランスの良い食事と適量の摂取が重要です。
糖尿病でも安心!豆腐の正しい食べ方
糖尿病の方が豆腐を安心して食べるためには、適量の摂取、最適なタイミング、適切な選び方を知っておく必要があります。
それぞれについてくわしく解説します。
豆腐の適量とは
一般的な豆腐の1日摂取目安量は、100~150gであり、1丁の半分から3分の1程度だとされています。
これは、豆腐の栄養素を十分に得つつ、過剰摂取によるデメリットを避けるための量です。
豆腐を食べる最適なタイミング
豆腐は血糖値の急激な上昇を抑える効果があるため、主食と一緒に摂取するのが最適です。
たとえば、ご飯と一緒に食べることで、炭水化物の吸収を穏やかにし、血糖値をコントロールしやすくなります。
糖尿病患者に適した豆腐の選び方
糖尿病患者にとって、低糖質で高たんぱく質な豆腐は理想的な食品です。 さらに、豆腐を選ぶ際に次のようなことを意識できるとよいでしょう。
塩分の少ないもの
塩分過多は高血圧のリスクを上げるため、低塩分のものを選びます。
添加物の入っていないもの
添加物は体への負担になることがあるため、添加物の無い自然な豆腐を選びます。
他の大豆食品とのバランス
豆腐だけでなく、納豆や味噌など他の大豆食品もバランス良く摂ることで、大豆の栄養素を幅広 く摂取できます。
以上のように、適量の摂取、最適なタイミング、適切な選び方を心がけることで糖尿病の方でも 安心して豆腐を食べることができるでしょう。
ただし、個々の体質や病状により詳細は異なるため、具体的な食事内容や摂取量についてはか かりつけの医師と相談することをおすすめします。
糖尿病に優しいおすすめ豆腐レシピ3選
糖尿病でも安心して豆腐を楽しむためのレシピをご紹介します。
各レシピは2人分となっているので、豆腐の栄養素を最大限に活かした、ヘルシーで美味しいメ ニューを試してみてください。
豆腐のグリル
【材料】
木綿豆腐:1丁
オリーブオイル:大さじ1 お好みのハーブ(例:ローズマリー、タイム):少々 塩、こしょう:適量
【作り方】
1. 豆腐は水切りをして1cm厚さのスライスに切ります。
2. フライパンにオリーブオイルを熱し、豆腐を両面金色になるまで焼きます。 3. お好みのハーブ、塩、こしょうで味付けをし、完成です。
豆腐と野菜のスープ
【材料】
木綿豆腐:1丁
にんじん:1本 大根:1/4本 鶏ガラスープの素:大さじ1
水:500ml 塩、こしょう:適量
【作り方】
1. 豆腐は1cm角に、にんじんと大根は薄切りにします。
2. 鍋に水と鶏ガラスープの素を入れて煮立たせ、にんじんと大根を加えて柔らかくなるまで煮ます。
3. 豆腐を加えてさらに5分ほど煮たら、塩、こしょうで味を調えて完成です。
豆腐のサラダ
【材料】
絹ごし豆腐:1/2丁
ミニトマト:6個 きゅうり:1本 レタス:適量 オリーブオイル:大さじ1 レモン汁:大さじ1
塩、こしょう:適量
【作り方】
1. 豆腐は水切りをして1cm角に切ります。ミニトマトは半分に、きゅうりは薄切りに、レタスは食べやすい大きさに手でちぎります。
2. ボウルに豆腐、ミニトマト、きゅうり、レタスを入れ、オリーブオイルとレモン汁を加えて混ぜます。
3. 塩、こしょうで味を調えて完成です。
以上の3つのレシピは、糖尿病の方でも安心して楽しめる、豆腐を活かしたヘルシーメニューで す。
豆腐の栄養を日々の食事に取り入れて、健康的な生活を送りましょう。
まとめ
豆腐は天然のサプリメントとも言える食材で、たんぱく質、食物繊維、カルシウム、イソフラボン、マグネシウムなど豊富な栄養素が含まれています。
血糖値の安定に寄与するたんぱく質の働きと、コレステロールを低下させる効果があり、糖尿病 の予防に効果的な食品と言えるでしょう。
ただし、豆腐の過剰摂取はおならが臭くなる、下痢になりやすい、ホルモンバランスが乱れやす い、といったデメリットも存在します。
適量とタイミングを考えた豆腐の摂取方法と、豆腐を使った美味しいレシピを学ぶことで、健康的 なライフスタイルを維持する手助けとなります。
普段の食生活にバランス良く豆腐を摂り入れて、健康的な生活を目指していきましょう。